安心安全な結婚式を。感染症対策・オンライン配信・料理の宅配、新たに生まれている「結婚式のカタチ」

2020年、想像もしていなかったことが起きました。

新型コロナウイルスという未知のウィルスによって、通勤や通学、外食、旅行など、今まで不自由なくできていたこと、「当たり前」が「当たり前」ではなくなりました。

「ニューノーマル(新しい生活様式)」という言葉が一般化し、生活は大きく変化。オンライン化が急速に進み、リモートワークやデリバリーサービスなどが定着し、外出する必要性も低くなりました。結婚準備や結婚式でも「オンライン下見」や「オンライン結婚式」など、新しいスタイルが増えてきています。家にいる時間が増えたことで、パートナーと共に過ごす時間が増え、コミュニケーションが増えた人や、喧嘩が増えた人もいるかもしれません。不便になったこともあれば、結果良かったと思えることもあるでしょう。

変わったこと、変わらないこと。
その中で、今だから見える大切なことは何か。

本記事では、「結婚式」をテーマに「変わったこと、変わらないこと。今だから見える大切なこと。」をまとめました。

ウエディング業界で行われている事例から、結婚式の「イマ」を感じてみてくださいね。

感染症対策、オンライン配信や料理の宅配など、招待客の列席の仕方や演出にも大きな変化が

遠方に住んでいたり、高齢だったり…事情により参列が叶わないゲストにも、結婚式に参列しているような目線で結婚式を見てもらえたらいいですよね。

”ALL for Thank you”をウエディングコンセプトとして、新郎新婦の「ありがとう」とゲストの「おめでとう」を双方に届ける結婚式を創る株式会社エスクリは、2020年12月に「アニクリLive」をスタートしました。特徴は、ゲストがライブ配信を見ながら、新郎新婦へお祝いのコメントやプレゼントができる機能。さらに、ライブ感をより楽しめるよう、オンライン参加のゲストに結婚式専用の作り立ての料理をチルドで届ける「婚礼礼会席重」の宅配サービスも用意。

結婚式に出向いての参加が難しそうなゲストにも満足してもらえそうなサービスです。

オンラインでも変わらぬ体験を。エスクリが結婚式専用Live配信サービス「アニクリLive」をスタート

現在のwithコロナ時代では、生活様式や人々の意識が大きく変化してきています。「これから、を歩む。」「あなたと生きる、地球を想う。」をスローガンに掲げる総合イベントプロデュース企業の八芳園では、時代に合わせ、「会場で参列」「オンラインで参列」に続く、「オンラインでも料理を楽しむ」という第3のイベント参加スタイルを提案しています。第3のイベント参加スタイルを実現できるのが、2020年9月からスタートした「リビングルームウエディング」。式場での列席ができなくなったゲストの自宅のリビングと披露宴会場をオンラインで繋ぎ、八芳園の特別メニューを一緒に楽しむことができます。

結婚式の楽しみの一つである料理を自宅で堪能しながら、お祝いすることができる新しい結婚式スタイルの登場です。

【八芳園】食事も自宅で楽しみながら、オンラインで参列できる「リビングルームウエディング」が登場♪

ここからは、実際にコロナ禍で結婚式を挙げた方々の声やアイディアをご紹介します。

withコロナ時代の結婚式では、密閉、密集、密接を避ける三密対策や、飛沫防止や消毒の徹底など、新たに気を配ることが増えました。本レポートでは、2020年3月以降に開催された結婚式の方法や演出、ギフトなど、実際にカップルが取り入れた9つの感染防止対策のアイデアがまとめられています。

結婚式のコロナ対策、こう工夫しました!カップルが取り入れた感染防止対策アイデア

コロナ禍で、結婚式の延期や招待客人数を減らして少人数へ変更、当日の感染症対策などを行い、2020年8月に開催した挙式はリモート&オンライン配信で行ったというNさんの取材レポートでは、今の時代ならではの様々な工夫が掲載されています。

【コロナ禍の結婚式】感染防止対策や準備について、結婚式を開催した花嫁に聞いてみた!

当日行った感染対策は…
①ゲスト・スタッフ全員マスク着用
②消毒液の設置
③エントランスでの検温
④送迎バスを大型バスに変更
⑤受付・ゲストテーブルにアクリル板を設置
⑥挙式をリモート&ライブ配信に変更
⑦乾杯の唱和なし(心の中で唱えてもらう)
⑧料理を合盛りに変更(配膳回数を減らすため)
⑨スイーツビュッフェ、お茶漬けビュッフェなし
⑩披露宴時の移動を控える(お酌まわりなし、演出も自席からみるなど)
⑪マイクの使い分け
⑫写真タイム、お見送りは各卓ごとに
⑬披露宴時間の短縮“

“会場内の人数が30名以内になるようにして、残りのゲストには披露宴会場からライブ配信映像を見てもらいました。思いつきのアイデアではありましたが、欠席のゲストにも挙式の様子を見てもらうことができたので、やってよかったです!”

“精神的、体力的に辛いこともありますが、たくさん悩んでぶつかり合ったことも、結婚式の幸せな一日があれば報われると思います。もちろん思い通りにならなかったこともありますが、そんなことも吹っ飛ぶくらい、結婚式は幸せな瞬間の連続でした。

全国の花嫁さんたちがこの幸せを味わえますよう、願っています!”

続いては、コロナ禍が続く中、Zoomでの「オンライン結婚式」を挙げたあいさん。

【オンライン結婚式の実例】Zoomを使った結婚式の準備から当日について、花嫁に聞いてみた!

レポートでは、ヴァージンロードやケーキカットの様子を前撮りで撮影しオープニングムービーを制作したり、オンラインでのキャンドルリレーやグループでの談笑時間をとったりなど、様々な工夫が紹介されています。

“オンライン結婚式の当日の流れは…
①オープニングムービー(前撮り映像)上映
②新郎新婦入場
③新郎挨拶
④主賓挨拶
⑤乾杯挨拶
⑥乾杯・歓談
⑦プロフィール紹介
⑧キャンドルリレー
⑨友人からの誓いの言葉
⑩新婦友人余興
⑪グループに分かれて歓談
⑫エンディングムービー上映
⑬花嫁の手紙
⑭新郎挨拶
⑮新郎新婦退場
全体で2時間くらいのオンライン結婚式でした。”

あいさんは、オンライン結婚式を挙げた感想を、こう話してくれました。

“通常なら参加できない、海外の友人や遠方の友人、妊婦さん、友人のご家族も参加していただくことができたのは、オンラインならではのメリットだと思いました。

親族集合写真が撮れなかったこと、二次会ができなかったことは少し残念でしたが、先行きが見えないまま、結婚式が延期となるのはずっと辛かっただろうし、中止となれば夢だった結婚式が出来なかったので、ゲストを交えた結婚式ができて本当によかったです。”

「挙式フォト」という結婚式のかたちを選ぶカップルも。株式会社デコルテの手掛ける「フォトパブリックウェディング(オンライン結婚式)」 で、オンライン結婚式、挙式フォト、前撮りを行ったカップルのフォトウエディングの1日をPhotorait編集部がレポート。

ニューノーマルな結婚式のカタチ「挙式フォト」徹底レポート vol.1

担当プランナーの草葉さんは、おふたりが挙式フォトを選んだ理由をこう答えてくれました。

“もともと今秋に結婚式は予定をされているおふたりでしたが、コロナの影響で海外にお住まいの新婦のご親族が出席が出来ず、大人数の披露宴も難しいため、当日参列が出来ないご親族やご友人のために「オンライン結婚式」を希望されていました。
豊富な衣装の中から選べること、写真のクオリティの高さも当スタジオにご決定いただいたポイントでした。”

今こそ、自由に自分たちらしい結婚式を実現するとき

コロナ禍でも、結婚を迎えたカップルや周囲の人たちの、「感謝を伝えたい」「結婚を祝いたい」という思いは変わりません。かたちは変わっても、パートナーや家族、友人とのつながりを変わらずに感じられるのが結婚式ではないでしょうか。

新型コロナウイルスによって気軽に今まで通りの当たり前が出来なくなったからこそ、そしてオンライン化が進んだからこそ、それぞれのカップルにとっての「結婚式」の価値や意味を、形式的なものではなく自由に考え、実現してほしいと思います。

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