【緊急取材】ウエディングパークZ世代デザイナーに聞く「Wedding Park 2100」特別イベントの“見どころ”

2023年3月21日から「渋谷区立宮下公園」(MIYASHITA PARK屋上)で開催される「Wedding Park 2100」特別イベント「Parkになろう—結婚式は未来の新しいパブリックに—」展。今回、同イベントにウエディングパークのZ世代デザイナー4名が手掛けた作品が展示されます。

普段はウエディングパークでデザインを担当している彼らが、作品を通して伝えたいこと、感じてほしいこととは。リアルな空間で行う意味とは。イベント直前に緊急取材を実施しました。

――「Wedding Park 2100」で作品を展示することになった経緯と、その時の心境を教えてください。

ウエディングパーク デザイナー 大橋なつみ

大橋なつみ:ウエディングパークでは、ビジョンにある「21世紀を代表するブライダル会社」になるために、2021年10月より「ウエディングパーク的『デザイン経営』宣言」を掲げています。これはデザイン経営に取り組み、社会、業界、そしてユーザーの皆さんととことん向き合うという宣言です。私たちデザイナーチームはその考え方の全社浸透を目指し、経営陣とひとつになり、1年にわたり様々な施策を企画、実行してきました。

「デザイン経営」の考え方が社内に浸透してきたのを実感したところで、私たちもデザインの最前線で活躍したいという気持ちがチーム全体に芽生えていました。

そんな中で、「『Wedding Park 2100』にデザイナーとして作品を展示してみないか?」とお話をいただき、より社会に発信し、社会とつながっていくために「ぜひやりたい!」と即決しました。普段はWebデザインをやっているので、リアル空間をデザインすることへのイメージは漠然としたものでしたが、上司からも「思いっきりやっていいよ」と言っていただいたので、不安よりもワクワクの方が大きかったです。

最初にお声がけいただいたのが昨年9月頃。オリエンテーションは12月末だったので、実際に作業を始めたのが今年1月からでした。スケジュールがタイトな中での未知への挑戦に不安もありましたが、このチームでなら乗り越えられるのではと確信していました。

――まず、どのようなことから着手したのでしょうか。

ウエディングパーク デザイナー 鈴木拓光

鈴木拓光:まず、今回のテーマである「Parkになろう」をふまえて、公園と結婚についてそれぞれのメンバーが自由な発想でアイデアを持ち寄り、ブレインストーミングを行いました。物理的な制約も考えないようにして、できるだけ自由にみんなでいろいろな意見を出し合ったのが最初に着手したことです。

アイデアを話し合いながらまず5案に絞り、スケジュールや来場者にどういう体験をしてもらいたいのか、どういうメッセージを伝えたいのかを考えながら最終案を決めました。最終案が決定したのが1月2週目あたり。そこからタスクを洗い出し、担当を決め、作業に入っていきました。

――最終的に決まった展示はどういったものなのでしょうか。

鈴木拓光:パートナーと大切にしたいさまざまな価値観をイメージしたハンカチをずらっと吊るします。その中から来場者の方に、自分が大切にしたい価値観に合うハンカチを取っていただき、結婚衣装の形に切り抜いたパッケージを選んでハンカチを入れると自分らしい結婚のあり方が表現できるという体験展示です。

その展示を実現させるために、結婚に対してどういった価値観があるのかを洗い出す価値観担当の係、その価値観に合うハンカチをデザインする係、パッケージデザインをする係、どういう流れで体験してもらうかを考える係と、4つの役割をそれぞれで分担しました。

――準備を進める上でぶつかった壁や直面した危機があれば教えてください。

ウエディングパーク デザイナー 鈴木ありさ

鈴木ありさ:まず、ハンカチで表現する結婚の価値観をまとめるのに苦戦しました。

最初は、チームで「パートナーと大切にしたい価値観って何だろう」と話し合ったり、赤裸々にお互いの恋愛観を語るランチ会もやったりして、「どんなタイプが好き」とか「こういう行動ってちょっと嫌だよね」というようなことをラフに話す機会を増やしたのです。

しかし、チーム全員の年齢が近く、まだ結婚生活を経験してないことから、似たり寄ったりな価値観になってしまいました。「Wedding Park 2100」のイベント当日は老若男女、結婚されている方も来場されるので、視野を広げる必要があると思っていたのですが、ハッとするような新しい価値観はなかなか出て来ず、苦戦しました。

――その困難をどうやって超えていきましたか。

ウエディングパーク デザイナー 笹原光

笹原光:社内でのヒアリングを世代別で行っていきました。既婚者の方で世代が上の方、結婚はしてないけれどカップルの方、私たちと同じ世代の方やもっと若い世代である当社の内定者にもヒアリングしました。

ただ、お話いただいたことをまとめて、抽象化していくと割と似ていることがわかったんです。1つ目は「思いやり」。お互いの大切にしたいものを、そのまま受け入れてあげようという価値観です。2つ目は「ありのまま」。本音で話せ、一緒にふざけ合えるということ。3つ目は「ときめき」。ずっと歳を重ねても、恋心を持ち続け、恋人のような関係でありたいという思いですね。最後は「尊敬」。お互いが尊敬できるところは持っていたいし、お互いの頑張りや強みが刺激になるような関係性であり続けたいという価値観です。

私たちのチームで出なかったのは「ときめき」でした。結婚して10年、20年…長い年月を重ねても「ときめき」続けたいというのが、4人で話した時には出てこなかった視点でした。

鈴木ありさ:高めあえる存在でいたいという「尊敬」も、私の引き出しにはなかった価値観でした。

実は「尊敬」は内定者の方にヒアリングしたときに出てきたものなんです。結婚しても頑張るベクトルが同じ方向でいたい、お互いに高めあってどんどん強くなっていきたいという声でした。私は支え合えて平和なら嬉しいと思っていたんですが、そういう視点もあるんだとハッとしましたし、言われてみて理解できました。

笹原光:ただ、一方で、そもそも結婚への価値観を考えること自体が難しいという気づきもあったのです。特に大学生にとっては付き合うことと結婚することの違いがリアルに想像しにくいこともわかりましたし、無意識のうちに考えていることが多く、それを具体的にイメージしてもらうハードルが高いということも発見でした。

そういったヒアリングの内容をもとに、体験の設計から改めて考え直し、各担当でデザインや発注などの作業を進めていったのです。

――それでは、今回の作品のみどころを教えてください。

鈴木拓光:僕はハンカチのデザインを担当しました。4種類の価値観がデザインされたハンカチを選ぶという体験自体に個性が出ると思っています。「この価値観のハンカチはなぜこのデザインなんだろう」というのを考えていただけたら面白いのではないかと思っています。

また、ハンカチは薄めの素材を選んでいるので、外に吊るした時に日光で透けるようになっています。それが公園内に何枚も連なっている光景はすごくキレイだと思うんですよね。そういうのも楽しんでもらえたら嬉しいです。

大橋なつみ:私はハンカチを詰めるパッケージのデザインを担当していました。素材は同じ箱ですが、ドレスやタキシードのような形を切り抜いてあり、選んだハンカチを詰めると衣装が完成する形になっています。8種類のパッケージを用意してあるので、ハンカチと箱を選ぶときのワクワクや、いろんな組み合わせができる楽しさを感じながら詰めていただけたらと思います。

また、パッケージの裏側には私たちがこの企画に込めた思いを印刷してあります。「こういう価値観や思いがあっていいよね」とポジティブな選択肢を増やす提案を最後に添えたいという気持ちからです。そのあたりも見ていただけると嬉しいですね。

鈴木ありさ:伝えたいところが盛りだくさんなのですが(笑)、一番楽しんで欲しいのはハンカチを選んで詰めるまでの体験そのものです。ハンカチには4つの価値観についてキャプションをつけていて、どれも等身大で共感できるフレーズを採用しました。堅苦しくない言葉の方が、相手の顔を想像しながら自分や相手と向き合ったりできるのではないかと考えたからです。一つひとつの体験をこだわって作ったので、純粋に楽しんでいただけたらと思います。

笹原光:私は空間デザインを担当したのですが、あまり結婚について考えたことがない方でも楽しく結婚について考えるきっかけにするために、ストーリー設計、特に導入に力を入れました。そこに注目していただきたいですね。

――イベント直前の今の心境を教えてください。

笹原光:この展示は本当にゼロから作ったので、我が子のような大切な存在です。完成は当日になるわけですが、それを見たら感動して泣いてしまうかも。来場者に楽しんでもらえるかなとドキドキ、ワクワクしています。

鈴木ありさ:ゼロから作り上げた展示が社会に届くことにとてもドキドキしています。カップルで来た人はどんなふうに会話するのか、お子さんと来た方がどんなふうに世界観を楽しんでくれるのかと、来場者の表情を妄想しながらうずうずしています。

鈴木拓光:普段の業務であるWebデザインだと貢献度を数値ではかったり、クライアントさんからの反響を間接的にいただいたりということはあっても、実際に自分で人の反応を見るという体験はなかなかなかったので、少し怖さもありつつ、楽しみでもあります。

大橋なつみ:ウエディングパークのこの半期のスローガンは「つなげよう、熱い想い」を略して「つなおも」。ウエディングパークと社会との「つなおも」という意味も持っているのですが、それを直にイベントを通して実感できる、来てくれた方と繋がっていける機会なので、それもあわせて当日の会場の雰囲気と来場者の反応が今からとても楽しみです。

ウエディングパークのZ世代デザイナー4名が初挑戦した体験型展示。ぜひ、会場で渋谷の空にはためくハンカチを眺めながら、あなたの結婚の価値観を表現してみてくださいね。

( 取材:大井あゆみ  文:田中いつき/ 写真:伊藤メイ子 / 企画編集:ウエディングパーク

 

「Wedding Park 2100」特別イベント「Parkになろう −結婚式は未来の新しいパブリックに−」展について

「Parkになろう −結婚式は未来の新しいパブリックに−」展は、ウエディング業界内外問わず、さまざまなクリエイターや企業、学生が参加する結婚・結婚式のミュージアムです。今までの当たり前にとらわれない多様な価値観が生まれている今、本イベントでの体験を通じて参加者、来場者の皆様とともに結婚・結婚式のミライを構想します。

本イベントは東京と大阪の2拠点にて開催をいたします。

<東京開催>

日程:2023年3月21日(火・祝)〜24日(金)11時〜18時

場所:渋谷区立宮下公園 (MIYASHITA PARK 屋上)/東京都渋谷区渋谷1-26-5

公式サイト:https://www.seibu-la.co.jp/park/miyashita-park

予約URL:https://weddingpark2100-2023.peatix.com

<大阪開催>

日程:2023年3月28日(火)〜29日(水)11時〜18時

場所:グランフロント大阪 北館1Fナレッジプラザ/大阪府大阪市北区大深町3-1

公式サイト:https://www.grandfront-osaka.jp

予約URL:https://weddingpark2100-2023-osaka.peatix.com

イベントの詳細についてはこちら:https://2100.weddingpark.net/mirai/event/1441